「ウサギとカメ」に何を思うか。
今ある書籍を読んでまして、その書籍についてはまた今度まとめて書きたいかもしれないのであえて書きませんが、その中の内容におもろいのがあったので、かいつまんで引用。
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ひろさちやさんの著書「般若心経入門」に、日本人なら誰でも知っている「ウサギとカメ」にまつわる面白い話が紹介されている。
ひろさんがインドを旅行したとき、日本にはこういう教訓的なおとぎ話があるとインド人に話して聞かせた。カメに負けたウサギは、なにがいけなかったか、どうすべきだったのか、答えは分かっているように思えたが、訪ねてみた。
すると、インド人の答えは意外。驚きだった。インド人は3人いたのだが、その3人の答えを要約。
いちばん年寄りのインド人がこう答えた。
「兎はノープロブレムである。悪いのは亀だ!」
「どうして...?」と私は尋ねた。一生懸命に走った亀がなぜいけないのか、私にはわからない。
「だって、亀は兎を追い越して行ったのだろう。そのとき、亀は”もしもし兎さん、昼寝をしていては駄目ですよ。起きたらどうだい”と、ひとこと声をかけてやるべきだった。それが友情というものだろう。その亀には友情がないじゃないか?!」
私はびっくりした、さすがインドはお釈迦さまの国だ!と、思った。
けれども、一応私は反論した。
「あなたの言うことはよくわかる。けれども、兎と亀はゲームをしているのだろう。ゲームであれば、相手が油断しているのだから、なにも起こしてやる必要はないではないか。」
「そうか、ゲームであれば、まあ起こさなくてもいいのか...。」年寄りのインド人は引っ込んでしまった。
ところが、今度はいちばん若いインド人が助太刀を出してきたのだ。
「いいや、おまえの考えはよくない。あの年寄りのほうが正しい!」
「なぜ?」
「だって、亀にはわかるはずがない。」
「なにがわからないのだ?」
「おまえは、兎は昼寝をしていると言う。けれども、ひょっとしたら、兎は心筋梗塞で苦しんでいるのかもしれない。起こしてやってはじめて、病気で苦しんでいるのか、それとも怠けて昼寝をしているのかがわかるのだ。だから、やはり起こしてやるべきだろう。」
そして、若いインド人はこう付け加えた。
「それとも、なにかい。おまえは”こいつは怠けて昼寝をしているのだ”と勝手に決め込んで、自分が勝つとばかり考えているような亀を好きだと言うのか!? そんな日本人は大嫌いだ!」
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まるで、あの有名コピー
「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました。」
を読んだ時に似ているようなハッとした感でした。
この「ウサギとカメ」の題材は、ある意味桃太郎よりも日本に近しい話なんじゃないか、と改めて考えてみて思った次第。
例えば、僕的には、「このゲームとやらの長さはどれぐらいのことを指しているのだろう?」とすごく気になってしまう。
例えば、1日もしないで終われるような距離のゲームなら大したことではないかもしれないが、仮にこのゲームが80年かかるものだとしたら。
僕はカメ、友人はウサギ。どうするんだろう。
そしてこの「友人」とはどんな人を指すんだろう。
そもそもこの「ゲーム」はどんなゲームだろう。
とかとかいろいろ思いながら、このCMも思い出してました。